GS1の識別方式

2022/09/26
2025/01/19

要約:GS1標準を活用すれば、バーコードやRFIDタグを用いてあらゆる製品や資産を国際的に一意に管理できます。本記事では12の識別方式の概要と、エンコードソフトウェアの活用による利便性について詳しく解説します。

GS1の識別方式とは

RFIDタグやバーコードの情報を正しく読み取り、活用するためには、規格化された番号体系が必要です。カスタムバーコードであっても、規格やソフトウェアがなければ、その番号は単なる数字の羅列にすぎません。
GS1標準では、バーコードやRFIDタグのEPC番号を通じて、対象となる資産に関する一意の情報を提供する仕組みが整えられています。

12のGS1識別スキーム

GS1には現在、CPID・GTIN・GIAI・GLN・SSCC・GSIN・GINC・GRAI・GDTI・GCN・GSRN・GMNの12種類の識別スキームがあります。これらは世界中の特定アイテムや資産をグローバルに管理し、関連データに紐付けるためのキーとして機能します。

GS1識別コード表

GS1識別コード 用途 使用対象 使用者 使用例
CPID 個別販売されないコンポーネントやパーツの識別 部品・コンポーネントおよび関連ドキュメント 製造会社 特定のモーターやセンサーの管理
GCN クーポンやチケット、ロイヤルティポイントの識別 紙・デジタルのクーポン、チケット、ロイヤルティ割引 メーカー、小売店など 主要食料品店で使える割引クーポンの発行
GDTI 物理・電子的な文書の識別 証明書、パスポート、デジタル文書など 文書を一意に管理する企業全般 建築計画書などの管理
GIAI 固定資産を簡易的に特定し、記録を維持 IT機器、車両、家具など 有形資産を持つあらゆる企業 同一PCが数百台ある中で特定の1台を識別
GINC 出荷の識別 委託出荷される商品 物流・輸送会社 輸送中の小売委託出荷を特定
GLN 取引における特定の住所や内部拠点を識別 保管・発送拠点など幅広く使用可能 物流会社、メーカー、保管施設 大規模倉庫における商品の保管場所の特定
GMN ヘルスケアデバイスの製品モデルを一貫管理 医療機器および関連文書 医療機器メーカーなど 販売後のメンテナンス情報を一括管理
GRAI リターナブルな輸送品目(RTI)を識別 再利用可能なパレット、クレートなど 再利用可能な出荷コンテナを利用する企業 プラスチック製パレットの管理
GSIN 出荷の識別 商品・発送物 政府、物流会社、大手メーカー 会社間でやり取りされるパレットを特定
GSRN サービス提供者と利用者(顧客・患者など)を識別 データベースやファイル等の利用者情報 一意に関係性を管理する必要がある企業 病院とナースプラクティショナーの関係を管理
GTIN 製品IDとバッチ/ロット番号・シリアル番号を組み合わせて管理 消費財、医薬品、医療機器など メーカー、流通業者、小売業者 製品の箱やバッチ情報との紐付け
SSCC パレットなど物流ユニットの識別 輸送中のロジスティクス単位 物流会社 まとめて出荷する貨物の積荷を特定

ソフトウェアによるエンコード

RFIDタグやバーコードの運用をさらに効率化するためには、読み取りデータを自動で入力・変換できるエンコードソフトウェアが便利です。たとえば NordicID Keyboard Wedgeを使えば、読み取った情報を簡単にPCやアプリケーションに取り込むことができます。

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