技術

ハンドヘルドRFIDリーダーの種類と選び方

棚卸・探索に強いハンディRFIDリーダー選びのポイント

9分で読めます
ハンドヘルドRFIDリーダー選定ガイド

この記事の要約

ハンドヘルドRFIDリーダーの導入時に押さえておきたい形状・オペレーティングシステム・読取距離・バッテリ寿命・堅牢性・拡張性を中心に解説します。使用環境やビジネス規模に合わせた最適な選択方法や注意点について、具体例を交えながら紹介します。

この記事で分かること

  • 形状による分類(オールインワン・Bluetooth接続・スレッド・ウェアラブル)
  • プラットフォームとOS(Android等)の選択
  • 読取距離・読取範囲の違いと選び方
  • バッテリ寿命と使用環境の考慮
  • 堅牢性とIP等級の確認ポイント
  • アップグレードと拡張性の検討

ハンドヘルドRFIDリーダーの特徴とメリット

ハンドヘルドRFIDリーダーは、固定リーダーが設置できない場面でのデータ収集に非常に有用です。資産追跡、在庫管理、ファイル追跡など、さまざまなシーンで活躍します。持ち運びが可能で、現場での柔軟な運用が可能な点が大きなメリットです。

形状による分類

ハンドヘルドRFIDリーダーは、形状や機能が多彩です。オールインワンのハンドヘルドコンピュータタイプなら、OSやタッチスクリーン、カメラ、GPSなどを内蔵し、2DイメージャーやWi-Fiなどのオプションを追加できる柔軟性があります。

オールインワンハンドヘルドコンピュータ

OSやタッチスクリーン、カメラ、GPSなどを内蔵し、2DイメージャーやWi-Fiなどのオプションを追加できる柔軟性があります。一台で多機能を実現できるため、効率的な作業が可能です。

キーフォブハンドヘルドリーダー

コンパクトで持ち運びやすく、キーホルダーのように携帯できます。簡易的なRFID読取に最適で、アクセス制御や小規模な資産管理に便利です。

スレッドデバイス

スマートフォンと連携し、オールインワンに近い機能を実現します。専用アプリとの連携により、カスタマイズされた業務フローに対応できます。

ウェアラブルハンドヘルドリーダー

手首に巻き付けるタイプで、ハンズフリー作業に便利です。両手を使う作業において、効率的なRFIDスキャンが可能になります。

さらに、ピストルグリップ付きなら片手操作がしやすく、トリガーで素早くスキャンできます。人間工学的にも優れたモデルが多く、倉庫や工場など長時間の作業でも疲れにくいのがメリットです。

プラットフォームとオペレーティングシステム

ハンドヘルドRFIDリーダーのOSは、バックオフィスシステムとの連携に大きく関わります。現在はAndroidが主流となっており、アプリ開発やソフトウェア更新において柔軟に対応しやすい点が魅力です。

読取距離・読取範囲

リーダーの形状によって読取距離は変わります。小型デバイスは取り回しが良い反面、読取距離が短い場合があります。逆にスレッド型やオールインワン型は長距離・広範囲の読取が可能ですが、コストが高めです。

小型デバイス

読取距離:短距離(~1m)
メリット:携帯性に優れ、取り回しが良い
用途:近接読み取り、小規模作業

スレッド型・オールインワン型

読取距離:長距離(~10m)
メリット:長距離・広範囲の読取が可能
用途:倉庫管理、大規模在庫確認

バッテリ寿命と使用環境

バッテリ駆動時間は使用場所や作業内容に大きく左右されます。屋内の店舗やオフィスであれば充電環境が整っているため問題になりにくいですが、屋外や倉庫・工場など、充電しにくい環境で使う場合は長時間稼働が重要です。

使用環境別バッテリ要件
使用環境 バッテリ要件 推奨機能
屋内店舗・オフィス 標準(8時間程度) 標準バッテリ
屋外・長時間作業 長時間(12時間以上) 大容量バッテリ・ホットスワップ
倉庫・工場 中程度(10時間程度) バッテリ残量表示・予備バッテリ
移動作業・配送 長時間(12時間以上) 車載充電対応・急速充電

一日中利用できるバッテリやホットスワップ機能対応モデルを選ぶと、作業効率を大きく高められます。

堅牢性とIP等級

使用場所が埃っぽい倉庫や屋外作業の場合、防塵・防水性能を示すIP等級が高いモデルがおすすめです。オールインワンタイプは落下に強く、部品の分離が起きにくいため、過酷な現場での耐久性が高い傾向にあります。

IP保護等級一覧
第一記号(固形物) 保護内容 第二記号(水) 保護内容
無保護 無保護
1 直径50mmより大きい固形物 1 鉛直に滴下する水
2 直径12mmより大きい固形物 2 鉛直から15°以内の滴下
3 直径2.5mmより大きい固形物 3 鉛直から60°以内の散水
4 直径1.0mmより大きい固形物 4 任意の方向からの散水
5 塵埃の侵入制限 5 任意の方向からの水の噴流
6 防塵(完全保護) 6 強い噴流に対する保護
- - 7 一時的な水没に対する保護
- - 8 長時間の水没に対する保護

屋外、屋内、および極端な温度状況のアプリケーションでは、高いIP保護等級および/または広い動作温度範囲を持つリーダーが必要になります。

アップグレードと拡張性

後からバーコード読取機能を追加したり、バッテリ容量を大きくしたりと、ハンドヘルドRFIDリーダーには拡張性の高いモデルもあります。ソフトウェアのバージョンアップやピストルグリップなどのオプション追加で、買い替えを最小限に抑えられる点も導入メリットのひとつです。

ハードウェア拡張

  • バーコード読取機能追加
  • バッテリ容量アップグレード
  • ピストルグリップ追加
  • 追加センサー搭載

ソフトウェア拡張

  • OSバージョンアップ
  • 新機能追加
  • セキュリティ強化
  • カスタムアプリ対応

選定時のチェックポイント

最適なハンドヘルドRFIDリーダーを選定するための5つのポイントをご紹介します。

使用環境の評価

屋内/屋外、温度、湿度、粉塵の有無など、実際の使用環境を詳細に把握します。

作業要件の明確化

必要な読取距離、1日あたりの処理量、連続作業時間などを明確にします。

システム連携の確認

既存の在庫管理システムやERPとの互換性、API連携の可否を確認します。

運用コストの算出

初期導入費用だけでなく、メンテナンス費用やバッテリー交換コストも考慮します。

拡張性の検討

将来的なニーズ変化に対応できるよう、ハードウェア・ソフトウェア両面での拡張性を確認します。

FAQハンドヘルドRFIDリーダーに関するよくある質問

ハンドヘルドRFIDリーダーと固定型リーダーの使い分けは?
ハンドヘルドは現場を移動しながらの読取や、固定リーダーが設置できない場所での作業に適しています。固定型は特定の場所での連続読取(ゲート、コンベヤなど)に向いています。両方を組み合わせることで効率的なシステムを構築できます。
オールインワン型とBluetooth接続型、どちらを選ぶべきですか?
オールインワン型は一台で完結し堅牢性が高いため過酷な現場に適しています。Bluetooth接続型は既存のスマートフォンを活用できるため導入コストを抑えられます。使用環境と予算に応じて選択してください。
IP等級はどのくらい必要ですか?
屋内のオフィス環境ではIP54程度で十分ですが、倉庫や屋外作業ではIP65以上を推奨します。水を使う環境や雨天での使用が想定される場合はIP67以上が必要です。
バッテリーはどのくらい持てば良いですか?
1シフト(8時間)以上の連続稼働が基本です。充電環境が整っていない現場では12時間以上対応のモデルや、ホットスワップ(稼働中のバッテリー交換)対応モデルを選択してください。
Androidベースのハンドヘルドリーダーのメリットは?
アプリ開発が容易で、既存のAndroidアプリとの連携もスムーズです。定期的なセキュリティ更新が提供され、クラウドサービスとの統合も簡単です。現在の業務用ハンドヘルドデバイスの主流プラットフォームです。

お問い合わせ

当社や商品に関することなど、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォームページに移動します。RFID機器、自動認識システム、ソフトウェア開発に関するご相談を承っております。

よくある質問ページに移動します。一般的なお問い合わせ内容とその回答をご覧いただけます。